第4章 肌に焦がれただけ
家について、エアコン入れて、外よりも薄着になって
なんか無性にくっつきたくなって、後ろから抱きついてみた
「#りん#?」
「あったかい」
「へ?そう?」
「うん」
ぎゅうぎゅうとしているとカルマが頬にキス
「えへへ」
なんだか無性に幸せになって、笑顔になる
体温が伝わる、心地いい
カルマは何も言わないで髪を撫でる
手が優しかった
「耳、冷たい」
髪を撫でている時に当たったのだろう
カルマがそう言った
「あー、確かにあんまり感覚ないかも・・・」
そう言うとカルマが耳を舐めた
「ひぁ!?」
急にで驚いて変な声が出てしまった、恥ずかしい
「ちょ、急に・・・」
「感覚あるじゃん」
「え・・・わ!!」
今度は頭にあった手が耳に触れる
温めるように、包むように
あたしも手を伸ばす
カルマの頬に触れる
「カルマもちょっと冷たいね」
「#りん#、手も冷たいからあんまり温かくない」
「あ、ごめん」
冷たいのは嫌かなと思って手を離すとその手を取られて指先に口づけられた
「手、繋げなくて寂しかったんでしょ」
「・・・気づいてたんだ」
バレてた、気づかれてた
手をカルマが握る
「表情とか見たらなんとなく」
「ん・・・あったかいのが好き」
「ん?」
「今みたいに、あったかいのがいい」
体温伝わるのがいい
握られてる手を動かすと、カルマに抱きしめられた
「こうしたら全部あったかいんじゃない?」
「そーだね」
くっついてるところ、あったかい
しばらくこれを口実にくっつけるかな
そう思うとちょっと嬉しかった
嫌いなはずの冬も、ちょっと楽しくなりそうな気がした
「今度さ、元E組のみんなであったかいもの食べに行こうよ」
「例えば?」
「鍋とか、すき焼きとか」
「あー、いいじゃん、中村さんか片岡さん辺りに連絡してみたら?」
「そーする!」