第5章 子ども化
(……)
はリヴァイのたくましい身体にそっと顔をすりよせて、目を閉じた。
(今だけ…子どもの姿になっている時だけなら…いいかな)
リヴァイの事が大好きだ。だが、今は恋愛をしている場合ではない。それに、感情が深く絡み合って、リヴァイの足手まといになることだけは嫌だった。
だから、は踏み込まない。この想いを伝えるのは、巨人を絶滅させた後だ…。
(だけど…今だけ…)
そんなことを考えているうちに、次第とは眠りに落ちていった。
の小さな身体を抱き寄せて、リヴァイは自分の鼓動が思っていた以上に早く脈打っていることに、心の中で苦笑した。
(俺も…相当きてるな。子どもになっている相手にここまで動揺してるんだからな…)
リヴァイも次第とまどろんでいき、眠りについた。
ハンジは、薬の効果はそれほど長く続かないと言っていた。だが、それが数時間なのか数日なのかは分からなかった。
明け方頃、ふと目を覚ましたリヴァイは、自分の身体に寄り添ってぐっすりと眠っているの姿を見下ろした。
その表情にはあどけなさが残るものの、身体は…大人のものだった。
むき出しになった白い肩が、布団からのぞいている。そこからスラリと伸びたしなやかな腕が自分の胴体にまわされていた。
「……」
の身体の傍らには、破れた衣服の残骸が落ちていた。
おそらく、眠っている間に薬の効果が切れたのだろう。身体がむくむくと大きくなっていけば、小さい服は破れるしかない。
布団に隠れていて見えないが…つまり、今は何も身につけていない状態なのだろう。自身の胴体に触れている部分から、の柔らかい身体の曲線を感じる。
ふっくらとした胸の感触も、やや罪悪感を感じるほど鮮明に伝わってくる。