第4章 夢の肉球マッサージ
「桃浜さん、ちょっと手伝ってくれる〜?」
「はい、今行きます」
不思議なパンダ男を飼い始めたからって、日常は変わらない。相変わらずの社畜生活である。
「段ボールの積み込みやってくれる?今、人足りなくてね〜」
目の前には、うずたかく積み上がった段ボール。
ガッデム、私は肉体労働するために雇用されてるんじゃねえ。
「ゴメンね女の子にこんなことさせて。でも若いから大丈夫だよね〜」
そう言ってオッサン上司は私の肩を揉んだ。
セクハラである。いつか通報してやる。
「じゃ、よろしく〜」
こうして午後いっぱい、なぜか私は段ボールの積み込みをすることになったのであった。