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【進撃の巨人】愛を込めて花束を(R18)

第8章 理解が困難なアイツと私






素直に頷くと、ジャンの顔が、フッと緩む。



……あ。

そんな顔も、するんだ。

柔らかく笑った顔は何回か見た事あったけど、何だろう……。

凄く、優しい顔……。

意地悪く笑わないで、いつもそんな感じで笑ってたらいいのに、この人ってなんか、損しそう。



そう思いながら、ジッとその目を見つめたいた。

するとジャンは、その視線に気付いて、目を細める。



「つっても、さすがに酒は飲めねぇけどな。」

「……え?何でお酒?」



自然と溢れた質問に、ジャンはいつもみたいにに、意地悪く笑って。



「年齢が云々っつーより、意識ある時のセックスの方が気持ちいいからに決まってんだろ。」

「?!」



絶句した私に噴き出したジャンは、上機嫌で机の上にある芋を取り、半分に分けて私に渡す。

動揺を隠す事は出来なくて、宝物のグラスに口を付けると、ひんやりとした感触が、幾分か気持ちを落ち着かせた。



……油断した。

こいつは所詮、ジャンであって。

どこでどう転がっても、正真正銘の“暴君”だ。



取り敢えず、今日こそは貞操を守らねば。

と決意して、グイッとお水を飲んで、グラスを空にした。



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