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【進撃の巨人】愛を込めて花束を(R18)

第9章 思わぬ誘いと憧れのヒト






あと一つ。

ジャン以外の事での、私の身に起きた最近の変化、と言えば。

ハンジ分隊長の身の回りの手伝いをする事になった事、だ。



……とは言っても、直接何か私が研究なんて出来るはずもないから、元々ハンジさんに付き添っていたモブリットさんの指示に従って、書類整理をしたり。

時には意見を言ってみたり。



ハンジさんに可愛がられている事は、なんとなく分かっていたし、私も彼女の熱心に研究する姿を、凄く尊敬していた。

……が、ハンジさんのお付き人となると、話しは違って来て、日頃のモブリットさんが、どれだけ大変だったのかが手に取るように分かる。



ハンジさんとは、調査兵団に入ってすぐに、少しだけ接触があった。



何故なら、ハンジさんに、新兵の身辺調査をした方がいいんじゃないかと持ち掛けたのが、私だったから。



自分でも整理出来ない光景を見てしまって、誰か頼れる人に縋りたかったのかも知れない。



……整理が出来ない光景。



私が見てしまったのは、トロスト区襲撃戦の時、屋根の上でライナーとベルトルト、そして……

アニが、泣いていた光景。



私はトリガーが壊れて、遠くの屋根の上から動けずにいて。



声が届きそうな距離だけど、声なんて上げたら巨人を呼び寄せてしまいそうで、それも出来なくて。

……巨人の恐怖に、その場で動けなかった。



そして、穴を塞ぐ事に成功して助け出されたのはいいけれど。



何かが引っかかって、ライナー達が凝視していた場所に戻ると……

マルコの遺体があった。



何故かそれは公になっていなくて、嫌な胸騒ぎがして……。

つい、アルミンに相談してしまって、女型の巨人捕獲班に入ったのが、今となっては、彼女との接点の始まりだったのかも知れない。



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