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黒い薔薇(ごちゃ混ぜ短編集

第2章 勘違いと勘違い【及川徹】


及川side

部室にはいると俯いて目を擦っている詩乃


及「そんなに擦ったら目腫れちゃうよ?」


『お、及川』


俯いていて気付かなかったのか詩乃は


俺を見て一瞬目を見開いた


及「どんだけ泣いたの...」


真っ赤になった目 腫れたまぶた


『及川が!及川が悪いんだよぉ...及川はわ、たしのことがす、きじゃなくなっ、たの?』



途中から泣き出してしまった詩乃


及「なんでそんなこと」


俺は詩乃が...


『だって及川甘い卵焼きが好きだって...あーんってされてた!だから、及川はもう...』



及「なわけないじゃん!俺は詩乃のしょっぱい卵焼きが好き!俺は詩乃が好きなんだよ...」




そう言って俺は詩乃を抱き締めた


腕の中で泣く詩乃はとっても小さく見えて


もう離さないと力を込めて抱き締めた


『おいかわぁ!好き、大好き』



及「ごめん、ごめんね詩乃俺も君が好きだよ」





及川side end
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