第105章 【番外編】返せない
後ろからずぶ、と音がしてまた猛ったモノが侵入してくる。
今までとは違う角度で抉られるせいか、より一層深くて、痛みと一緒にお腹の疼きに届いたような、そんな心地良さが押し寄せる。
「ふあっ、ぁあああっ!!!」
挿入れられただけだというのに、抑えられないほど声をあげて、気持ちよくて目を細めて涙を流しながら受け入れてしまう。
「しー」
口に手をあてられ、静止の合図を耳打ちされてしまう。
「るるがやらしーのはわかったから静かに」
じゃあやめてよ、なんて言えず、止まらない律動に抗えないばかり。
「ひぁ、あっ!!!い、いきゅ、いきゅぅ……っ!!!!!」
奥をノックされるように抉られ、呂律も回らないほどに頭がふわふわして、意識を手放さないように自分の指を噛んでなんとか紛らわす。
「痛いでしょ、やめなよ」
「はぁ、あっ、ん……」
徹さんの指を咥えさせられ、そのまま器用に上顎のザラザラしたところを撫でられる。
「ふぁ、あ、はぁ……」
「口の中でも締めてる、すごいな…」
「はぁ、ひ、ひわない…で……」
ぐっと胸に手を回されて机から引き剥がされる。
自分の体重が徹さんの自身に乗って、後ろから、更に深く、入っていって。
目が回っていく。
「ふぁぁあっ!!!それ!だめ!それ!だめ、だめだかりゃぁあああ…!!!!!」
ぐ、ぐ、と子宮口を広げられる独特の痛みと、同時に襲ってくる知らない快感。
ぶるりと全身が震えるとナカのモノも大きく膨らんで、どくどくと脈打って熱いのがお腹に広がっていく。
「と、るしゃ…ぬ、ぬいて、ぬいてぇええ……」
「だめぇ」
にこにこと笑っているだろうとすぐに想像できた。
苦しそうな声が何回か聞こえ、それでも離してくれない。
生理的でない涙が流れていく。
嫌悪感や恐怖心ではない。
深い深い、悲しみ。
「うっ、うううっ………」
それでも果てた証が私の体内から溢れ、一緒に注がれたものも出ていく。
「なんで、泣くの、ムカつくじゃん」
「だって……うっ……」
その場に倒れ、ぐちゃぐちゃの床に身を置く。
悲しくて、苦しくて、下腹部がきりきりと痛い。
髪を掴まれ、お腹を押される。
「なんで、泣くのか答えろよ」
「……っ、みんなが、悲しむ……」