第105章 【番外編】返せない
「また死のうなんて思ってるの」
徹さんが意地悪に笑うと、ソレが最後まで挿入ってきて私の下腹部の形を変えていく。
無機物のさっきのとは違い、熱くて、脈打っていて、知り尽くされた弱点を無遠慮に抉ってくる。
「う……ぁ、はっ……!」
脳内の生への本能が、勝手にそれを求めていく。
怖い、止められない。
「やめ、やめてぇえええ…!!!」
必死に声だけは抗うけれど、さっきから果てている身体はすっかりまた果てを求めてしまう。
「っ…!!!あっ、いやぁ…っ…!!!」
ひくりと足が天を向いてきゅっと力が入る。
「勝手にイくなよ」
徹さんがそう言いながら、片手で私の首をぎゅっと締める。
ギリギリ息が出来る程度の力。
「はっ……く……っ……」
そのままもう一度私の弱いところに楔を打ち込んでいく。
「は、はな…し…あっ……!!!」
ほとんど声なんて出てこない。
苦しいのと無理矢理引き摺り出される快楽のせいでどんどん頭がおかしくなっていく。
「あっ…!こわ、い…はな、あっ、あっぅ……!!はな、し……て……」
ひゅーひゅーと細い気道でしか出来ない呼吸をしてしまう。
「ごめ、な…さ…きちゃ、きちゃう……!!!」
ほとんど声も出せないまま達して、ナカの徹さんをぎゅうっと勝手にお腹が締め付けた。
やっと首から手を離され、慌てて酸素を吸うと急に回っていくので目の前がチカチカと光る。
「こんなことされてもイケるのかよ」
徹さんは私のことを嘲笑うと少しだけ持ち上げて机にうつ伏せにするように寝かせた。
ほとんど力が入らなくて逃げることも拒むことも出来ない。