第105章 【番外編】返せない
机に手をついて、少し足を広げ、少しだけ屈み、ゆっくりと手渡されたモノを飲み込んでいく。
少しだけ入口の端が傷んだけれども、兎に角早く終わらせたくて、耐えてその大きなモノを最奥までくるのを確認した。
奥の入口にこつこつと先が当たると、抑えられない声が少しずつ漏れた。
「んぁぁあっ…!!!は、ぁ、っ…!!!」
先程迎えた波のせいで、もっと大きい波が欲しくなっている。
お腹がきゅうっと切なく疼く。
無意識に腰が動く。
それを徹さんにじっと見られる。
でもそんなことすらどうでもいいくらいに今欲しくなっていて、手も腰も無意識に速くなっていく。
「い、あ、ああ……あっ、あっ、あああ!!!」
じゅぽじゅぽと水と泡が潰れていくような音が、使われてない教室に反響する。
急に襲うお腹の熱さ。
くらくらする……。
「あっああっ!ああああっ!!!!」
びくびくと身体に電流が走るように痙攣し、真ん中から音を立てて潮が流れていった。
「そんなにヨカったんだ、それ」
なんにも返事が出来ず、その場にくたっと座り込む。
まだ頭がぼーっとしていると近くの机に座らされて、そのままゆっくり押し倒される。
「びっちゃびちゃだから、すんなり挿入るね?」
何回か割れ目を上下に往復する熱いもの。
「いや…ま、まって……」
覆い被さる鍛えられた身体を押し返そうとするが、なんと無力。
指先が震えていく。
何回かそういう関係になってしまっているので今更ではある。
それでも、今は、兄妹だから、倫理に反する行為が助けてくれた親戚を裏切るようで……。
涙が止まらない。
私がもっと最初から拒めていれば。
私があんな計画立てなければ。
私がちゃんとあの時、──…………。