第102章 【番外編】ご褒美
床に布が落ちていく音がする。
察してくれたようだ。
抱き起こされて彼の胡座の上に乗せられる。
私の体重が緩やかに落ちて奥まで深く刺さっていく。
「きゃう…っ!!あ、あっ…」
勝手に腰が動くのを止められない。
貪欲に求めてしまう自分が恥ずかしい。
繋心さんの素肌と体温が直に感じられてすごく嬉しくて、まだそこまで激しくないのにまた浅く軽く絶頂を迎える。
気持ちよさで頭も体も心もチョコレートのように溶けてしまいそう。
手をゆっくりその肌に触れると、頬を触れられ、そのまま深いキスをされる。
「んんん…!!!」
上からも下からもこんなに刺激を与えられたら、さっきの果てた余韻でまた迎えてしまう。
くぐもった声を出しながらぎゅ、ぎゅ、と締めると苦しそうにそれでも嬉しそうに繋心さんが眉間にシワを寄せて笑う。
私の声も掠れて、下がヒリヒリと痛んできているけれど、繋心さんは私を解放してくれなかった。
切られた避妊具の封が重なって置いてある。
「あっ…!あっ……!!」
全身が汗ばんでて、敷いてもらったバスタオルも既に水浸しで、羞恥心なんてとうになくなってた。
連続しすぎている快楽に壊れそうで、怖くてその場を離れようとした。
でも許されず、四つん這いでお尻を高くする体勢にさせられると深くその楔が激しく打たれる。
「あぅうっ…!!!!」
腰にミシミシと激しさ故の振動が響く。
明日は立てそうにもない。
抉られるように腰を回されるゴツゴツと音が聞こえるよう。
あまりにも強い快感に、繋がったままのはずなのに水がまた吹き出す。
「い、いくいく、いくぅ……!!!」
シーツをぎゅっと握って目を細める。
「は、はぁ、あ、も、やめてぇ…しんじゃう…うっ…」
「死なねえよ」
静かに笑われながら肌を隙間なく密着され、力強く後ろから抱きしめられる。
また少し激しく律動されると、ナカのソレがびくびくと震えているのがわかる。
「ああっ…けーしんさん、あっ、いっしょに、いっしょにいきたいっ……」
「うん…」
「は、あ、あっ!!ああっ…!!
いく、いく、あっあっぁぁ…!!!!」
私がひくひくと締めながら先に果てると、繋心さんは低く呻いてから勢いよく抜いて、私の醜い背中にどくどくと吐き出している。
最後にその感触を感じながら、ゆっくり意識を手放した。