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【ハイキュー!!】約束したから。【西谷夕】

第2章 約束


「おめでと!優勝だって?」


さっきまで私が座っていたベンチに彼は座っていた。



「サンキュ!」




私は彼の隣に座り、私のカバンに入っていたスポーツゼリーを渡す。



「丁度、腹減ってたんだよなー!」







「…私ね、高校に入学したらバレー辞めようって決めてたんだ」




「は?!辞めんなよ!」


彼は咥えていたスポーツゼリーから口を離す。





「うん、だからね。あんたのおかげでまだ、いや、もっとバレーやってたいって思えたんだ」




最後にありがとね、と付け加える。






「………」




結構、勇気出して言ったつもりだったんだけど…なんかダメだったかな?


なんにも言わないし…。







「…ねぇ「オレ、あんたって名前じゃねぇ」」







いきなり言われ、ビクッとなる。





「ご、ごめん」



「西谷夕」





「え」



「オレの名前」





「あ、そうなんだ?」



「お前は?」





「えっと、佐原栞、です」







彼は、西谷夕は私の名前を聞くと、へへっと笑い出す。


「同じリベロ同士よろしくな!




栞!」






ドキン…ッ








またこれだ。



同世代の男子に名前なんて呼ばれたことくらい数えられないくらいあるのに。



なんで、夕に呼ばれるとこんなに恥ずかしくて嬉しいんだろ。






「じゃ、オレ行くわ!」




え、嘘…。


待って、もう会えないかもしれない!



どうしよう、なにか…なにか言わないと!




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