第3章 like or love
「はぁー……」
夕がいなくなり、私だけとなった教室。
近くにあった椅子を引き座り、机に突っ伏す。
“おう!好きだぜ!!”
夕のあの言葉だけが私の頭のなかでリピート再生されていた。
これって…フラれちゃった、んだよね…?
その時、私たちが入ってきた入口からタッタッタッと走る音が聞こえてくる。
「おいコラ、ノヤ!!いつまでかかってんだ…って栞?」
入ってくるなり怒声を上げてきたのは男バレのWS田中龍之介。
「…龍~~~~っ」
私は龍を見た瞬間に涙が流れ出した。
「ちょいちょいちょいちょい!!栞?!なんで泣いてんだよ?!」
「うあーーーーーーんっ!!!!!!」
龍は私の傍まで近寄ってくる。
「まさか、ノヤっさんか?!」
「違うけど、違くない~~~っ!!」
「どっちだよ!!」
私は暫く泣いた後に、龍にさっきのことを話した。
龍は私が夕のことを好きなのは知っているし。