第2章 約束
後に、芽依にも夕のことを言うと途中からにんまりとして聴き続けた。
「つまり、好きな人と同じ高校に行きたいからアタシと同じ高校へは行けないと…?」
「ホンットにごめん!!!!!」
パンッと芽依の目の前で両手を合わせる。
「いいじゃん、烏野。じゃあアタシも烏野行ってバレーする」
「え…?」
「だぁって今になって栞と離れんのも嫌だし、最近まで志望してたトコって規律厳しいから迷ってたんだよねー」
「おっまえ、最高すぎっ」
そう言って芽依に抱きつく。
それからというもの、私は成績が中の下だったため当然、推薦をもらえるはずもなく、勉強に力を入れた。
芽依は学年1位という成績のため推薦はもらえたんだけど
「推薦って面接あるんでしょ?めんどいから試験の方でいいよ」
と言って烏野の推薦を蹴った。
まあ、この時の芽依に殺意が芽生えたことは今となっては懐かしい思い出なんだけど。
そして合格発表の日。