第4章 課外授業【マカ・ソウル編】
『長かった悪夢が ようやく終わる。清々しい気分よ。……ブラッドにも、やっと会える。この建物にいる人たちも皆一緒に旅立つ。マカ、ソウル。ありがとう。あなたたちなら、どんな困難も乗り越えて行ける。そう信じてる。だって、あなたたちは……【最高のパートナー】だから。さぁ、急いで!!』
二人は駆け出した。後ろを振り返る事もせず。ただ前だけを見つめ、がむしゃらに駆けていく。アリサの言葉を胸に、頬を涙で濡らしながら……。
マカとソウルの足音が遠ざかったあと、アリサはカプセルの中の養分を全て抜き、頭に繋がれていたケーブルも外し、スイナの前に立った。
「もう終わりにしましょう、スイナ」
── ドゴォオンッ!!!!
地響きと共に何かが爆発する音があちらこちらから聞こえてくる。
「アリサ、何をした!?」
怒りが集まった顔でアリサを睨むスイナ。それに対し、アリサは笑った。
「この研究所には、"もしも"を想定して爆破装備が設置されてるの。それを発動させた。……長かった。あなたにバレずに、ここまで来るのは。でも、皆が協力してくれた。獣の魂を入れられても尚」
「バカなッ!? 有り得ない!!」
「時に、人の思いは科学じゃ計り知れない "キセキ"を生む。私の本にも書いてあったから、当然知ってるわよね。……本当に私の本を読んでいたらの話だけど」