第4章 課外授業【マカ・ソウル編】
【マカ、ソウル! 準備が整ったわ!! ……いい? 私が合図したら、一気に扉へ駆けて! そして、そのまま研究所から出るの!!】
「……アリサ。あなた、まさか!?」
【あなた達まで巻き込んでしまって、ごめんなさい。あなたのお母さんに依頼したんだけど……。会えなかったのが残念だった。"今までありがとう。 ごめんね" と会ったら伝えて】
「そんな!! 一緒に」
「マカ!!!!」
マカの言葉を遮ったのは、ソウルだった。
「進もう。俺達には、それしか出来ない」
「ソウル……」
アリサによるカウントダウンが始まった。その間、マカたちはスイナと先程同様、気付かれないように攻防戦を繰り返す。
そんな彼女たちの姿をカプセルの中から見つめ、アリサは思いを手繰(たぐ)らせる。
5……悲しみに始まりがあるなら、終わりだって必ず何処かにある。
4……その悲しみを生み出したのが自分なら、自らの手で終わらせる他に術はない。
3……もう直、全てが終わる。
2……やっと、あなたの元へ。
1……
「マカ、さぁ終わりよ!!」
スイナの鋭い切っ先がマカを襲う。
【二人共、今よ!!!!】
アリサが叫んだ。その声に、一目散に扉へ二人は猛ダッシュした。解錠されたドアノブを押し、二人は部屋の外に飛び出した。
── ガチャンッ!!
再び、閉まる鍵。と同時に、アリサの落ち着いた声が二人に届く。