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淀んだ世界で【SOUL EATER/※R15※】

第4章 課外授業【マカ・ソウル編】



 バランスを崩したスイナから距離を取ることに成功した。

「平気?」
「あぁ。……でも、闘いが長引くと危ういな。狂気取り込むのに手間取ったのが効いてる」
「分かった。早く片付けよう。……あのね、ソウル。ちょっと気になってる事があるんだ」

 研究室に着く前。白で統一された建物内は似たような構造になっている為、初めてこの場を訪れたマカは道に迷ってしまった。

 ある部屋の前で足を止めた。ドアに貼られた【secret(秘密)】の文字。

 周りを見渡し、人が居ない事を確認する。……ゆっくりドアノブを回すと、静かにドアが開いた。【secret】と書かれている割りに杜撰(ずさん)な管理だ。鍵を掛け忘れたのだろうか。

 暗い部屋の中に青白い光が眩しい。ゆっくりその方向へ歩いていく。

── ゴポゴポッ……ゴポゴポッ……

 そこで目にしたのは、マカと同じ歳くらいの少女が液体の入ったカプセルの中で立ったまま、目を閉じていた。生きているのかは分からない。……綺麗な黒髪がユラユラ揺れている。

 時おり、足元からゴポゴポ音を立て気泡が上がっていく。

 何故、少女はカプセルの中に入っているのだろう……。

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