第4章 課外授業【マカ・ソウル編】
「何で、こんな事したんだよ!!」と声を荒げるソウルにスイナは満面の笑みを向ける。
「だって、何も知らないマカ=アルバーンがあなたと魂を共鳴させて、正気を失って狂気に堕ちたら素敵じゃない!」
ソウルの顔が一瞬にして青ざめた。今の自分と魂を共鳴させたら、マカまで狂気に!?
これが "力" に溺れた結果か……。
「そろそろ来る頃ね。……あなたにも、その足音が伝わっているでしょうけど」
「……マカ」
自分の無能さに、これほどまで嫌気が差したことがあっただろうか……。誰かを守るはずが誰かを傷つけることになろうとは……。
ソウルは絶望の淵に立たされていた。そんな彼にお構いなしで、小鬼は語りかけてくる。
「何も気に病むことはない。お前は "力" を手に入れたんだ。何があったとしても、一人でだってやって行けるさ。……大丈夫、お前には俺(狂気)がついてる」
武器は職人といて初めて その力を発揮できる。
一人じゃダメなんだ。ソウルは心の中で泣いていた。