第4章 課外授業【マカ・ソウル編】
森の入り口へ マカはやって来た。この奥に研究所はある。
陽が落ちてきたこともあり、既に不気味な雰囲気が周囲に漂っている。薄暗く、もの悲しい……。けれども、この道を先に進む他ない。
── ザワザワ……ザワザワ……
侵入者が来た!とでも言うかのように、木々たちの声があちらこちらから聞こえてくる。
森というよりもジャングルに近い。様々な花や草が生い茂り、マカの行く手を拒む。それを掻き分け、進んでいく。
「まるで、生き物みたい……!?」
辺りが開けた場所に一本の大木が現れた。その木の幹を見たマカは言葉を失った。
なぜなら、喜怒哀楽をした人間の顔が幾つもそこに浮かび上がっているからだ。ぼんやりとではなく、はっきりと……。
恐る恐る魂感知してみると、無数の魂が木の中から叫び声を上げていた。実験の犠牲者たちなのだろうか?
マカの心にボワッと怒りの炎が灯る。
「絶対、許さない……ッ!!」
そっと大木に手をあて、祈るように瞼を閉じ、ゆっくりと額を木にくっつけた。
「あなた達の苦しみも私が晴らす!! ……だから、もう少しだけ待ってて」
グッと決意を噛み締め、マカは前へと駆け出した。これは自分だけの戦いじゃ済まされないと覚悟を新たに。