第1章 一人ぼっちの職人と新たな武器
誰もいない廊下を時雨はパートナーについて考えながら、歩いていた。
「(……パートナー、か……)」
死武専の義務である魂収集も武器が居なくては、行うことは出来ない。職人がまだ見つからない武器と組み、集めに行くこともあるが……仮のパートナーでは、互いに気を使い、100%の力は出せず、失敗することも少なくなかった。
「………誰?」
静寂に包まれた廊下に誰かの気配を感じ、時雨は足を止めた。辺りを見回すも、姿は見えない。今までに触れたことのない気配だ。だが、ある人物と少しだけ似ている気が彼女はした。……この感じ、ブラック☆スターと似ている。
「……くたばれ」
「え?」
突如飛んできた弾丸。間一髪避けることに時雨は成功した。あのまま当たっていたら、額に穴が空いていただろう。
「危なかった……」
「ニシシ……お前、なかなかやるじゃん」
「何なの!? いきなり……」
声はするものの、まだ姿を現さない。……一体、どこに……