第2章 NEW FACE
保健室では眠りについた二人をサラがベッドに運んでいた。
スヤスヤ眠るブラック☆スターと火ノ丸。その姿は、遊び疲れた子供同様。
同じ目線になるよう二人を寝かせたベッドとベッドの間にしゃがみ、二人の頭を撫でながらサラは呟いた。
「誰にも傷なんてつけさせない。この子達は大事な"鍵"だもの。……私があなたたちを守る。それが、私の使命だから」
そのあと彼女は死神様の元に向かい、保健室は無音と化した。
ヒールのカツカツ音が遠ざかっていく中、ムクリとベッドから起き上がったのは、ブラック☆スターだった。
「……おい。まさか、本当に寝てねーよな?」
「起きてるに決まってんだろ!」
ガバッと火ノ丸も布団を捲り、起き上がった。
「魂の共鳴したとき……見たか?」
「あぁ。目の前に デッカイ扉があった」
「そのあと、何か聞こえたんだ……。よくは分からなかったけど」
「"鍵"がどうのこうの言ってて……そしたら、これが出てきた」
胸元に浮かび上がったままになっている太陽のエンブレムを指差し、火ノ丸は続けた。
「コレ、俺たち(太陽族)の証なんだ。血が沸騰した時、浮かび上がる仕組みになってる」
「……俺の目も似たようなもんだ」
「なぁ、ブラック☆スター。サラ先生も"鍵"がどうこう言ってたよな」
「あぁ。……たぶん、その"鍵"ってのは……俺とお前のことだ」