第1章 一人ぼっちの職人と新たな武器
「……怖いなぁ……」
恐る恐る大きな鏡の前へ時雨は立った。すると、ドクロの仮面に全身を黒のマントで覆っている死神様が鏡の中に現れた。
「うす! ちゃっす、うぃ~っす。お疲れさ~ん♪」
ノリは軽いが、デスシティを統括している凄い方。
「ど、どーも。……何ですか?」
「……君のパートナー候補、見つけたよん♪」
「ぱ、パートナー!?」
「それで、会いに行ってみるー? 行ってみちゃう?」
時雨は戸惑った。会ってみたい気持ちもあるが、踏み止まる自分もいる。
── もう、あんな想いはしたくない……。
意を決し、時雨は死神様を見上げた。