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淀んだ世界で【SOUL EATER/※R15※】

第1章 一人ぼっちの職人と新たな武器



"KILL(キル)コーンカーンコーン"

──ガラガラガラ……

 椅子に取り付けられたローラーの回転音が廊下から教室へ近づいてくる。今日も、解剖好きのシュタイン先生の授業から幕が上がる。教室は、生徒たちが吐き出した ため息や不満の声で溢れていた。

 彼はサディスティックな博士で、フランケンの様に顔に無数の縫い目がある。左から右に頭を貫通している大きなネジがトレードマークだ。

──……カツン!

「ふんぎゃ!」

 彼が教室の扉の段差に躓いて、椅子ごと真正面の床にダイブする姿も見慣れたものだ。教室の誰一人、気にも止めない。

 立ち上がり、パンパンと服を叩くと、シュタイン先生は教壇に上った。

「はい、授業を始めま~す。……の前に、時雨。死神様がお呼びだ」
「へ? ……は、はい(……何だろう。死神様から呼び出されるような事したかな?)」

 考えても時雨に思い当たる節は無かった。【 あの事 】以外は……。

 不安を抱えつつ、時雨は授業が開始された教室を後にし、死神様の元へ急いだ。


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