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淀んだ世界で【SOUL EATER/※R15※】

第2章 NEW FACE



そして、ついにその瞬間は訪れる。

「時雨! 今だッ!!」

 火ノ丸の合図で、空に一発弾丸を放った。雲を裂いた隙間から、眩(まばゆ)い光の束が敵にのみ当てられた。

「……これが、"照射(スポットライト)"」
「う、わぁあぁあ!!!!」

 光により敵は燃え付き、灰と化した。残された魂を火ノ丸は嬉しそうに口にする。

「ご馳走さまでした!」
「これで魂90個いったね!」
「もうすぐ、俺様もデスサイズ!! くぅ~、待ち遠しいぜ!」
「帰って、死神様に報告しよっ!」
「おぅ!!」

 二人は死武専に戻り、死神様の元へ向かった。

「なぁ、何で大将は外に出ないんだ?」
「何でも、この街全体を自分の魂で覆ってるから、出たくても出られないんだって」
「不便だな、そりゃ」
「そのおかげで、このデスシティは平和なの」
「なるほどな……」

 と、その時。黒い塊が前方から飛んできた。

「おわっ!? あっぶねー!! ……手裏剣?」
「……帰ってきたみたいね」
「暗殺道其の一! 闇にまぎれ、息を殺し、目標のスキをうかがうべし。暗殺道其の二! 目標と同調し、目標の思考・行動を推測せよ! 暗殺道其の三! 目標が自分の存在に気づく前に相手を倒せ。ひゃっはぁ~☆ 俺様参上!」

 高々と腕を挙げ、「決まった!」と言わんばかりに死神様の元へ続く鳥居の上に立つ、水色の髪の少年。

 彼こそが、ブラック☆スターである。
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