第2章 NEW FACE
「……気に入らねぇ。何が "俺様" だ? 俺様は、この俺様だけで十分なんだよ!!」
「ちょっ!? 火ノ丸!!」
確かに火ノ丸は強い。しかし、ブラック☆スターは、遥かその上。おそらく、今の死武専生の中で彼が一番強いだろう。真っ向勝負では、火ノ丸に勝ち目は無い。
──ドカッ!!!!
火ノ丸の拳と、それをガードするブラック☆スターの腕が激しくぶつかり合う。
「なかなかやるな! 俺様に挑んでくるとは」
「……ニシシシ♪ 隙あり!」
もう片方の手を大きめの銃口に変化させ、ブラック☆スターに向け、一発放った。
── パァンッ!!!
「おわっ!?」
オーラで出来た衝撃波は見事に彼のオデコに当たり、ブラック☆スターは上から落下した。 その衝撃で死神様の元へ続く道はメチャメチャになってしまった。
「コラー!! 君たち、何してるの!? 今すぐ来なさい!! 今すぐ!!」
辺りに死神様の怒り声が響いた。
「アンタたちのせいだからね」
「お前スゲーな!! 手が鉄砲になるのか!!」
「カッコいいだろ!? ニシシシ♪」
話を全く聞かず、二人は肩を組んで時雨とブラック☆スターの武器である椿の前を歩いていく。
「ア~イ~ツ~ら~!!!!」
「時雨ちゃん、落ち着いてー!!」