第1章 一人ぼっちの職人と新たな武器
── パアァンッ!!
銃口から解き放たれた弾丸は魔物に近づく間に ブォッ!と音を立て、眩しいほどに燃え盛った。弾丸というより、もはや高速移動する火の玉だ。
声にならぬ断末魔を上げ、魔物は大きな炎に包まれた。
「へっへーん! どうだッ! スゲーだろ!!」
銃から人の姿に戻り、嬉しそうに笑う火ノ丸。だが、誰も聞いていない。と言うのも、火だるまになった木の根っこから人が出てきたのだ。彼こそ、死神様のリストに載っていた人物。
「マカ、ソウル!!」
「任しといて!」
「やってやる!」
「"魔人狩り"!!」
二人の波長はピッタリと重なり、凄まじいパワーの一撃を放った。肉体は大破し、落ちてきた魂はソウルの手の中へ。
「……お前にやる」
「あ? 俺に?」
「お前たちのおかげで勝てたから……ありがとな」
「………」
手渡された魂を掴むと、火ノ丸は下を向いてしまった。
「……おばえ、い゙い゙やづだな。(お前、いい奴だな)」
顔を上げた火ノ丸は涙と鼻水でグシャグシャになっていた。ソウルの背中をバシバシ叩き、その後 片手で拝み、魂を口へ運んだ。
「……ぷはぁー! うまかった! ご馳走さん♪」
「これで、残り98個!! よかったね、火ノ丸」