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淀んだ世界で【SOUL EATER/※R15※】

第1章 一人ぼっちの職人と新たな武器



「……静か過ぎる……」

 森から生き物の気配が無い。火ノ丸が周りに視線を送りながら呟いた時、彼の真後ろの木が枝を振り上げ、襲ってきた。

「おわっ!? アッブネー!!」
「火ノ丸、やるよ!」
「やるって、何を?」
「……【魂の共鳴】」
「チッ……賭け事は好きじゃねーけど、ヒーローになるためにやってやる」
「ありがと。……大丈夫、アンタに合わせるから」

 呼吸を落ち着かせ、火ノ丸の魂の波長を静かに感じる。そこへ、時雨自身の魂の波長を合わせる。

 乱れる波も何度か繰り返せば、同じ流れへと変わっていく。ゆったりと重なる二人の波長。

── 今だッ!!

「【魂の共鳴】!!」

 二人が同時に唱えると、火ノ丸はリボルバー(回転式の拳銃)に変化した。

「へー、あいつもCOOLだな!」
「ちょっと! ソウル、鎌から顔出さないでよ!」
「マカ、俺たちもCOOLに行くぞ!」

 向かってくる敵目掛け、マカは釜を構えた。

「よしッ! ……"魔人狩り"!!」

 鎌をエネルギー状の刃に変え、相手を深く切り裂いた。

── メキメキ……メキメキ……

 しかし切り裂かれた場所から、みるみる再生し、元に戻っていく。

「やっぱ、ダメか……」
「俺様の出番だな! 行くぞ、時雨」
「マカたちは休んでて! ……火ノ丸、セット完了!」
「んじゃ、派手にブッ放せよ!」

 魂の波長を弾にし、リボルバーに詰め込んだ。それを魔物目掛けて、撃ち放つ。
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