第1章 一人ぼっちの職人と新たな武器
「今、大きな魔物と死武専生のマカとソウルが闘ってる」
「ふーん」
「二人とも、クラスメイトだよ」
「よし! 俺様の凄さを見せつけてやろう!!」
手のひらを返したような分かりやすい反応だ。……何となく、彼の扱い方は分かってきた。しかし、問題は【魂の共鳴】が うまくいくかどうか。
職人と武器との魂がうまく通わなければ、武器は武器として成り立たない上に、職人にも危害が及ぶ。
「……【魂の共鳴】知ってる?」
「あぁ。……やったことないけどな!」
「威張って言うな!! うぅ……頭が痛い……」
撃沈……。【魂の共鳴】をやったことがない武器と、私を組ませようとするなんて……死神様、リサーチ不足だったんじゃ……
デスシティで、私たちの様子を鏡越しに見ている死神様とシュタイン博士、マカの父親であるデスサイズ。
「死神様こそ、無茶をするなぁ」
「本当、本当!!」
「……"賭け"てみたくなってね。あの二人に」
静かに死神様は鏡の中にいる私たちを見つめた。
「確かに、面白い組み合わせだ」
「どう化けるのか、楽しみだな」
「それより……マカちゃんたち、苦戦してるみたいだね~」
画面が切り替わり、そこには傷だらけのマカとソウルの姿があった。
「愛しのマカ~!! 待ってろ! 今、パバが!」
「死神チョ~ップ!! 子供の成長は、黙って見守るモノだよ、デスサイズくん」
地に倒れながらも、デスサイズはマカの名を呼び続けていた。