第5章 課外授業【ブラック☆スター・椿編】
パートナーを失って、塞ぎ混んでいた時雨。新たなパートナーとの出会いにより、ようやく本当の笑顔を取り戻しつつあるというのに……。
元パートナーの抹殺命令を受けたら、彼女は今度こそ壊れてしまうのではないか? そう椿は危惧していた。
出来る事なら、彼女の耳にだけは入れたくない。椿と同じ事を考えていたのは、通信を終えた死神様もだった。
「……はぁ。困ったねー、どうしよっか?」
「どうもこうも、早く動かないとマズイんじゃないスか? 確かに、時雨の事は気掛かりだけど……」
死神様もデスサイズも頭を抱えている。
「とりあえず、マカちゃんたちと時雨ちゃんたちを死武専に戻そう。話は、それからという事で。……シド先生、若竹の行方を探ってチョーダイ」
物陰からヒョイと現れ、「分かりました」と言うと、再びシドの気配は消えた。