第5章 課外授業【ブラック☆スター・椿編】
若竹は むくりと起き上がると、剣を振り、生じた風をブラック☆スターへ飛ばした。
「チッ……厄介な攻撃だせ、まったく」
風をジャンプで交わすも、上から影が落ちてくる。さっきの風は、このチャンスを作る為の囮(おとり)だったのだ。
「空中で、どう避ける?」
「……くそッ!!」
ヒュンヒュン迫り来る鎌鼬(かまいたち)。何とか避ける事ができ、致命的な箇所は間逃れたのだが、ブラック☆スターの着地点には赤いシミがいくつも散らばっていた。
「……ほぅ。さすがだな、ブラック☆スター。貴様が周りから持て囃(はや)されるのも分かる」
「へへっ……。当たり前だろ? ……俺様は、常に注目の的だからな!!」
ニッと口角を上げて笑っている顔も、額からの流血により、赤く染まっている。顔だけではない。腕も足も腹部も背中も同様だ。
それでも彼は立ち続ける。目にメラメラと闘志の炎を燃やしながら。