第5章 課外授業【ブラック☆スター・椿編】
今回の相手との戦いは、相当厳しくなるだろう。それこそ、命を落とすことになるかもしれない。ブラック☆スターの眉間にシワが刻まれていく。
「……お出ましか」
その気配は、ゆっくりと彼に近づいてくる。隠れることも、怯える様子も無く、堂々と穏やかな空気を引き裂きながら。
「……まさか、アイツだったとはな」
ズンッ!!と重い空気に全身は圧され、「くっ……」と顔を歪めながら、彼は足場としている太い木の枝に片膝を付いた。立っていられないほど、凄まじくダークな気が体の自由を奪う。金縛りに近い感覚だ。
「久しぶりだな、ブラック☆スター」
聞き覚えのある声に彼は木から飛び降り、その声の前に立った。
「……若竹、お前だと思ったぜ。見ない間に、随分と落ちぶれたな」