第5章 課外授業【ブラック☆スター・椿編】
椿は気になり、ちらりとブラック☆スターに目を向ければ、「お前ばっか目立ちやがって!」と顔に書いてあった。それに安堵したのも束の間。がたいのいい三人の男が現れ、ブラック☆スターを縄で縛り上げたのだ。
「何て事を!! 今すぐ、彼の縄を解いてください!!」
「それは出来ません。彼らは、この村を壊滅状態にしたのです。その罪は永久に消えません」
「そんな……!!」
「さぁ、あなた様はこちらへ。ささやかではありますが、お食事とお宿を」
「彼が行かないのなら、私も行きません!!」
長の目から優しい笑みは消え、輝きのない黒目が椿に向けられた。深い闇を彼の瞳は秘めている。
「彼は彼の"相応しい"場所へ行きます。あなた様は私共と一緒に来て頂きます」
半ば強引に椿とブラック☆スターは引き離された。
「お前の命も明朝までだ。残念だったな、星族!」
「村の高台で見世物となって、この世を去るがいい」
「命を持って命に償え。この地で眠る村人たちの無念を晴らすためにも」
ブラック☆スターを歩かせながら、男達は嘲笑う。それを黙って彼は聞いていた。