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淀んだ世界で【SOUL EATER/※R15※】

第1章 一人ぼっちの職人と新たな武器



 二人がポンッと飛び出た先は、薄暗い路地裏。煉瓦造りの建物がずらりと並んでいる。どうやら、煉瓦作りが盛んな街のようだ。

「あのサディスティック博士め!」
「で、どうするよ?」
「とりあえず、散策」
「了解。んじゃ、あばよ」
「え!? ちょっと!!」

 ヒラヒラと手を振りながら、火ノ丸は去っていってしまった。

 何て自分勝手な奴!とイライラしながら、時雨は彼とは逆方向へ歩き出した。これまでも一人でやって来たのだ。今更武器なんていらない。一歩一歩踏みしめながら、時雨は石畳の道を進んでいく。

 ふと、どこからか視線を感じ、時雨は心を落ち着かせ、静かに魂感知を始めた。

 自分の魂と、遠くなる火ノ丸の魂。しかし、それ以外は何も感じない。

 気のせいだろうか? いや、今もまだ見られている……。街中で戦闘にでもなったら、大変だ。時雨は敢えて、人気がなさそうな森の方へと移動した。

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