第5章 課外授業【ブラック☆スター・椿編】
あまり綺麗な字とは言えないが、星を型どった独創的なサイン。本人は満足げに鼻の穴を膨らませた。
「さすが、俺様!!!! 芸術の才能もピカイチだ! 火ノ丸とキッド、ソウルにも見せてやりたかったゼ!! まったく、これが見れなかったとは運のないヤツらだ!」
出来上がった作品を担ぎ、鼻唄を歌いながら、来た道をブラック☆スターは戻って行く。その姿を後ろから見つめる人影があった。
「アイツは!? ……クククク。これは好機。おっと、気付かれる。身を隠さねば……」
ゾワッと寒気のようなモノに襲われ、ブラック☆スターは瞬時に後ろを振り返ったが、そこには不気味な程、静まり返った森が広がっているだけだった。
「……気のせい、か……」