第5章 課外授業【ブラック☆スター・椿編】
その頃、ブラック☆スターは……
「おッ! これ使えそうだな!」
森の中に落ちている太めの枝、誰かが木を切り、捨てて行った丸太の半円状の物を拾い集め、何やら工作を始めていた。
概念のない彼は発想にも限界がない。更に器用な事もあり、無茶だと人が思うことも可能にしてしまう。今まさに、それをブラック☆スターはやっている最中。
拾ってきた長めの半円状の丸太に力加減をしながら、魂の波動を打ち込んでいく。
── バキッ……カラン、カランッ!!
不必要な箇所の木が次から次へと辺りに弾け飛ぶ。そして、彼の手により、綺麗な一枚の板が生まれた。
そこにサラサラとマジックで何かを書いていく。用意周到だ。常に油性マジックを持ち歩いている。理由は、至ってシンプル。いつでもどこでも、自身のサインを書けるように、彼はズボンのポケットに油性マジックを忍ばせているのだ。
「んー……まだ何か足りねぇ。……ハッ! 俺様のサインを忘れてた!! これがなきゃ、何の価値もねぇ!!」