第5章 課外授業【ブラック☆スター・椿編】
「それじゃ、やっぱり お前が俺たちの後を付けてたのか?」
武器から人の姿に戻った椿は目を丸くした。闇雲に動いているように思えた彼の行動は、追っ手を撒くために"わざと"そうしていたのだ。
やはり、ブラック☆スターの戦闘能力は長けている。死武専生最強は伊達じゃない。
「付けてたヤツとお前、同じ《気》を発してる」
マカが行っている魂感知とは少し違うが、人が放つ《気》で、ブラック☆スターは人を感知出来る。
「そう、付けてたのも私。あなた達、"あの村"に行くんでしょ? 隠してもムダだからね。さっき、お姉さんが私に言ってたもの。……引き返した方がいい。特に、あなたは行っちゃダメ」
真っ直ぐ伸びた彼女の指先は、ブラック☆スターを捕らえていた。