第3章 砂漠の月151~172【完】
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フリーマーケットも終わって興奮冷めやらぬままに、私達は推薦入試を受ける事になりました。
結果?全員推薦もぎ取りましたよ?流石年の功と言いますか。
「元就は婆娑羅大学でいいの?」
「其方は婆娑羅大であろう、離れてまで勉学に専念する気は無い」
「そか」
一緒に居てくれる嬉しさで顔が熱くなって俯く。嬉しい、他のレベルの高いとこに行くとばっかり思ってたから。
晴久も同じ大学なのは、月子ちゃんが同じ婆娑羅大だからなんだよね?
嵐の様に月日が流れて。もう12月になり。
悩むのはあのイベントですよね。クリスマスプレゼント。
元就の実家に赴いて、月子ちゃんの部屋でゴロンゴロン。プレゼントどうしようか、と
「あらかた贈っちゃったよね」
「手作り料理とケーキあれば兄さん喜ぶとおもいますよ」
「うむむ、何かありきたりだなって思っちゃって」
服でも贈ろうかな、洋服か着物か。それが今私が出来る事なのかなぁ。男性が喜んで受け取るものって何だろう?
スマホを取り出し、LINEで浅倉さんに聞いてみたら「市ちゃんの手作り料理とケーキ?いいなあ」って
大層なの作らないのでそんなに大袈裟に言わんでも…
『今男性に人気があるのは下着かな、オシャレなやつ』
「下着なんだ…」
『ネクタイは好みがあるから着けない人が多いんだけど、だからって手袋とか貰っても、無くした時に気まずい思いをするなら女性が選ぶボクサータイプのパンツが人気なんだよ』
「成程」
『勿論、パンツじゃなくても靴下でもありかな。元就君なら市ちゃんのお菓子で十分喜びそうだけどなあ』
「パンツとか下着類かぁ」
オシャレパンツ見に行こうか、月子ちゃんと買い物に行く日取りを決めて2人でデートする事になりました。まあ、もう恒例行事だから男性方はだいたい予想は付いてるだろう
ケーキの美味しいお店でケーキ食べようってなって下調べも完璧です。