第3章 砂漠の月151~172【完】
岩崎さんが「俺も今回は自信あったのに」って言ってるのに笑って。
月子ちゃんが女装したままの晴久に抱き付いて「綺麗、美人さん」って褒めていて複雑そうに笑うその表情にクスクスと笑えば、元就に引っ張られて自分は?と言いたげに見つめられた。うん、美人さんですよ。
「ラブラブだなあ、市ちゃん達」
「羨ましい…俺もあんな彼女欲しい」
「岩崎は一生無理じゃない?」
「ひどっ」
「まあまあ」
最近浅倉さんが黒いなあと宥めていれば、さて、と切り替えて此方を見て。
まだ見るの沢山あるからおいで、と呼ばれたので残り時間目一杯見学させて頂きました。元就と晴久、岩崎さんが女装のままだったので写真撮られる撮られる。
コンテストのせいかやたらと目立って、挙句大学のお兄さんに口説かれて元就が絞めてたけど。
笑顔で絞められてたお兄さんは「ご褒美です!」って笑ってた。ドMかな?
ふあっと、少し欠伸が出る頃には日も傾いてきてて、その日は皆を家に呼んで夕食をご馳走したら浅倉さんと岩崎さんは久しぶりに暖かいご飯だと男泣き。
いつもどんなの食べてるんですか…
男の1人暮らしも大変そうですね。
家が近かったらお弁当でも作ったのに。
そう言ったら2人の目が輝いたけど、元就に無言で絞められてたので諦めたそうです。