第3章 砂漠の月151~172【完】
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一旦、3人には衣装を着て貰って。メイクは私がやるとして…3人とも筋肉ついてるからな、衣装をちょいちょいと手直しして骨張った部分を隠せば女の子っぽくなったかな?
開き直った晴久は置いといて、むすっと斜めさんな元就には優勝したら美味しいケーキのある喫茶店で奢ると言ったらゆっくり頷かれた。
少し機嫌浮上したかな?
「優勝したらって…」
「開き直ってくれたら優勝する自信ある」
「俺達は黒歴史だがな」
まあ優勝して美味しいもの食べれば気にならないさ、黒羽と雹牙だって家のアルバムに女装写真入れてるし。そう言って笑ったら無言で頬っぺた抓られた。むにー
女装コンテストだと言うのに大人気なのか観客の人数が物凄く多い。
私も月子ちゃんの手を引きながら浅倉さんに連れられて席に座ると、スマホを取り出して…カメラカメラ。
順番に出て来る女装男子の姿をカメラにおさめつつ、私が作った衣装を身に纏って元就アリスと晴久白雪姫、岩崎さんはメイド服で、出てきたと同時に大歓声。美人だからねえ
「市ちゃんあの衣装って」
「うん、婆娑羅校の文化祭の時に作ったやつ」
「あ、やっぱり?」
ちょっと手直ししたけど、3人共良く似合ってるよね。「市ちゃん最強か」って笑われたけどまあ否定はしません。今回凄くごり押しして着てもらったし
ステージの上で何だかんだノリノリの3人がお色気振りまいてるせいか歓声が凄いよ
誰ですか「もっと脱げ」って叫んでるの。脱がないよ。
アピールも終わり、壇上に皆が並んで椅子に座ってるのを眺めながら結果発表とマイクを持った青年が元就と晴久に名を順番に呼んでるのを聞いて
大歓声の中、優勝と準優勝をかっさらって入賞賞品を持って来た2人に抱き付けばしょうがないなって顔で笑われた。
そう言えば賞品って何?金一封?
「優勝が5万、準優勝が3万だな」
「結構現実的な価格ね」
何故か2人に賞金を押し付けられ、これでどこか食いに行くかって。自分のお小遣いにすればいいのに。
取り敢えず受け取って、皆とどこか行くときに使えばいいよね。