第6章 接近戦
ー次の日ー
テストも近くなり、部活が休みになった。
「社会のテスト範囲は○○ページから○○ページまで。ノートをしっかりまとめておくように。」
羅夢音は頭を悩ませていた。
羅夢音は勉強が大の苦手。
勉強する時間もうまく確保できないし、リョーマもたいしてあてにならない。
「ど、どうしよ…社会全然わかんないよぉ…」
「え、もしかして羅夢音も?」
リョーマは羅夢音を見て言った。
リョーマもあまり勉強は得意ではない。
「うん…国語の文法もぐちゃぐちゃだし、数学もちんぷんかんぷんなんだよぉ…」
羅夢音は机に頭を伏せた。
リョーマは、ふーん…といって頬杖をついた。
「…羅夢音、自信あるやつは?」
羅夢音はその質問にすぐに答えられなかった。
「か、かろうじて英語のリスニングが分かるかな…くらい?」
羅夢音は苦笑いしながら言った。
誰にでも短所はある。