第6章 接近戦
リョーマは、羅夢音に言われて初めて気が付いた。
…そっか…これが嫉妬ってやつか…
「別にいいじゃん。俺…アンタのこと好きだし。」
リョーマはボソッと呟いた。
羅夢音にはうまく伝わらなかったようで…
「ありがとリョーマくん!私もリョーマくんのこと大好きだよぉ~!」
と言って、羅夢音はリョーマを抱きしめた。
リョーマは、羅夢音の行動に驚きつつ、伝わりきらなかったことで、複雑な気持ちだった。
…俺、そういうつもりで言ったんじゃないんだけど…
「え?なんか言った?」
羅夢音にはリョーマの言葉が聞こえていた。
…まだ羅夢音に伝えなくてもいっか…
「ううん、なんでもない。おやすみ、羅夢音。」
リョーマは羅夢音の頭をなでた。
おやすみ…リョーマくん…