第1章 新しい風
「何嫉妬してんスか?」
そう言ったのはリョーマだった。
「え……。」
今の自分の状況を後輩にズバッと言われてしまった菊丸は、言葉が出ない。
「図星……ッスか?ww」
リョーマが笑いながら言った。……サーブは終わりか?
菊丸:「べ……別にいいだろ。」
越前:「そんなこと言ってるけど、俺、アンタに羅夢音のこと譲る気はないんで。」
さっきの笑みとは一転して、真剣な顔で呟いた。
菊丸:「ふぅーん。言うね。」
(……とは言ったけど、大丈夫か?俺……)
冷や汗をかいているのを感じながら、菊丸は思った。
……まあ、どっちにしても、羅夢音は恋愛に興味ないんだから……
俺らの気持ちに気付くなんてことなさそうだな
越前:「……まぁ、せいぜい頑張って下さいよ?先輩ww」
菊丸に向かってそう言った後、コートに戻っていった。