第3章 波乱
「不二先輩……。でも不二先輩練習が……」
羅夢音は不二から目をそらした。
「気にしないでいいんだよ。越前のこと、心配なんじゃなかったのかい?」
不二は羅夢音の顔をのぞきこんだ。
「うぁ……不二先ぱ……顔が……///」
羅夢音は顔を真っ赤にしてうつむいた。
「ん……?フフッ…どうしたんだい?顔が真っ赤だよ?」
……不二先輩、黒くなっちゃダメですよ……
そこに……
「不二、何をしている。練習中だぞ。」
手塚がやってきた。
「なんだ、手塚か……。いいところだったのに……。」
不二は笑いながら言った。
「何がいいところだ。早く練習に戻るんだ。」
手塚は興味なさそうに言った。
「つまらないなぁ……。ぁ、そうだ。羅夢音ちゃんが、手塚に聞きたいことがあるんだって。」