第3章 波乱
「羅夢音が俺を……」
リョーマはうつむいた。
「不二が言っていたぞ。越前のこと心配しているはずだと。」
手塚が静かに言った。
「不二先輩が……」
リョーマは小さな声で呟いた。
羅夢音を変な形で心配していたせいで、かえって羅夢音に心配をかけていたとは……
考えてなかった…………
「俺からはこれ以上言わない。だが、お前はお前で出来ることをやってくれ。延各のこと、頼むぞ。」
手塚はそれだけ言って、部活に戻っていった。
「俺の……出来ること……」
そうだ。これ以上羅夢音に心配かけちゃいけない……
俺が……羅夢音を守るんだ……
「早く、羅夢音と話さなきゃ……このままじゃ嫌だ……前みたいに……笑顔で接したい……」
手塚部長と話したら、何だかスッキリしたかな……
リョーマはそう思った。