第2章 不思議な日
「羅夢音ちゃん……昨日のこと、話していいかい?」
不二が静かに羅夢音に言った。
「……でも、リョーマくんが……」
羅夢音はうつむいた。
「どうして越前が出てくるんだい?」
不二は不満そうに言った。
「これ以上……リョーマくんに心配かけたくないんです……」
羅夢音はうつむいたまま言った。
リョーマは羅夢音のことになると、過保護になる。
羅夢音はリョーマが自分のことを心配していることを知っている。
だからこそ、羅夢音は行動を控えめにしているのだ。
「……しかし……今のままだと、羅夢音ちゃんも辛いんじゃない?」
不二が声のトーンを落として言った。
延各:「え……?」
「そんなに越前が心配することが嫌なら、僕達を頼ればいいじゃないいか。僕だって、何もできない訳じゃないはずなんだ……」
不二は羅夢音の瞳を見て言った。