第4章 鍛練と迷宮
リヴェリアの講習が終わった後、気付けば昼の12時になっていた。
その講習の時に、精霊のこともまた教わった。
その精霊が行う特別な行為、『寵愛』という意味を知った。
それは言葉の通り、契約主への寵愛をもってその『身』と『命』を捧げること。
そうすることで、契約主の身を癒やし続ける『力の根源』となることだった。
それが表わすのはただ一つ…契約主が死ぬと共に、精霊もまた死ぬという『信頼の証』でもあった。
そしてそれは…その時から実体を失い、契約主にしか見えず、触れず、聞こえないということ。
ただし魔力を通して話すことはできるそうなので、意思や存在自体を無くすわけではないらしい。
私に触れられず、魔力でそっと撫でるしかできなかったのはきっと…
私自身が拒絶したからだ。自分に触れればひどい目に遭わされるって、身に染み付いていたから……
急激な神化は身を崩壊させる。
急激に強大過ぎる力を得ると共に、それに身体は耐えられず…身体の成長はついていかなかったため失うことになった。
ただし命だけはまだ残っていた。それ故に寵愛という行動『は』取れた。
取らなければその命は死後の世界へと召されることになっていただろうから、まだ離れたくなくて…もっと一緒に居たくて、その行動を取ったのだろうと推測が立った。
流石にその時は他のことは頭に入らなかった。
でもリヴェリアの叱咤激励で瞬時に持ち直した。
精霊もまた…大丈夫だというように笑っていたから。
昼ご飯を食べながら、いずれにせよ体を失っていたこともあって…
ただいま絶賛、自己嫌悪に陥り中だ;(頭抱&沈み込み中)
精霊も言ってくれればよかったのに…;;(ずううん)
ケイト「はあ;」じめじめ←肩落としながら溜息
精霊『大丈夫だから、元気出して』なでなで←魔力で撫で中
そう言いながら、精霊は言ってくれた。
ホワイト・ノヴァを発現してくれたからこそ、こうして魔力を通してだけど触れられるようになったのだと…とても嬉しそうに。
そしてそれは、逆に私の胸を苦しく締め付けた。