第88章 神聖たる導き
全て…
未来に悪影響を及ぼさないものを選択した上で、それのみを守り抜くことに成功した
神国へ避難させる形で
ここは…『原初の始祖神を除く全て』は『胎内』だと知らしめられた―
それぞれが自由に動けるのも、意思を持てるのも、在り方を選べるのも、皆が皆異なり違うのも、『始祖神の想い(遍く全てが在っていい、幸せで居て欲しいと言う願い)』ありきだと――←5223ページ参照
ケイト「癌の在り方を
存在していいものだと歪めてしまった
私の間違いから始まったんだよ――
(ぼろぼろ)
ごめん…
ごめんな……
こんなものまで、引き継がせるつもりなんか…無かったのにっ
ごめんっっ←涙が止め処なく流れ落ち
引き継がせちゃならんものまで、引き継がせてしまった
生んだ後にした行動は全て、本人の責任だ
そう言われても…それでも…こちらに責任が無いとは言えん
野放しにしちゃならんのを
わかっててやってしまった…
可能性に賭けたかった…
信じたかった……
でも……そんなもの…恩でもなんでもない
あいつにとっては…
当然(当たり前)のことでしか無い……
だから……どうにもしようがないのが実情なんだよなぁ
ほんと…どうして……
あんなやつ、うんでしまったんだろうなぁ
どうして……可能性なんて、与えちまったんだろうなあ
一度の過ちで…決め付けたくなかっただけなんかもしれんが……
それで巻き込まれる側は…
ひとたまりもないよなあ……(ぽろっ)
ごめんな…←悲痛な表情に歪めながら咽び泣き項垂れる
それで癌への抵抗性を持てればなんて…生易しい考えだった
それで…癌にならん人を癌にならんよう手助けする為とは言え…酷なことをさせてしまった
この世は地獄なんて生温い、極悪人の温床だろうに…
必要なこととは言え…悪いことをしてしまった
今後も癌は生まれ続けてゆくことだろう…
人が人である限り…その可能性は、無になることは出来ん
たまたまその時は癌にならなかっただけで…
いずれなるものもまた出てくる
そのことを肝に銘じなければ…守れるものなど存在しない
存続等――夢のまた夢だ
ごめん…弱音、吐いた
忘れてくれ
(ばちぃんっ!!)←両頬を自分で叩く
……やれるから
やるから」すっ←覚悟を決めて顔を上げて前を向く