第88章 神聖たる導き
跪いたままケイトを抱え、光を流し込むしかない中…
ある人物が、背後から忍び寄った
シル「大丈夫…」微笑
リュー「!!!
シル!?何故ここに…
危険だと
(ぴとっ)←シルが跪いて、リューの唇に右手の人差し指をあてる
!!」瞠目
シル「…^^
私は…神(フレイヤ)だから…(微笑)
神の力(アルカナム)を行使した時ほどではないけれど…
私にも…力にならせて?^^」
そう言ってから、リューの背後からケイトごと抱き締める
アスフィを起点として、椿、リュー、シルの四人で、ゲイトを中心にした四方の陳もまた出来た
癌から身を守らせる為に……
それから煙幕を張ってから地下水路に逃げ出す癌ファミリア…
リヴェリア「どうする?捕らえるか?」
比類なき神器発動と同時に、全ての路地を木で埋め尽くしたリヴェリアが尋ねる
フィン「いや…様子を見よう
泳がせて、オラリオから自主的に出るのならそれでよし
そうでないなら……」
アイズ「頷く)うん……
殺す」淡々&真剣な表情
ティオナ「私もやるから(むっ)
こんなに痛め付けておいてさあ←ケイト指差す
被害者ぶるばっかりだし」むすーっ!!←ぷんすか地団太
ティオネ「落ち着きなさい
冷静さを失ったらそこで終わりよ」ぺちんっ←額を軽く手で叩く
ティオナ「ティオネは腹立たないの!?」ずいっ!!
ティオネ「腹が立ち過ぎて腸煮えくり返すのも通り越して却って冷静よ」
ティオナ「それ…冷静って言えるの?;」たらーり
一周回って冷静になったとのティオネの言葉に
思わず目が点になるティオナに
フィン「ふふっ^^
その想いは同じさ…少なくとも、僕等は」微笑
そう返した
神々しい見た目に反して、おどろおどろしいほどに怒りを己が身から発していた
結論として言えば…癌ファミリアは皆出て行った
ミアハファミリアもタケミカヅチファミリアも庇う形で
ウラノスもフェルズも…
ロキが駆け付けた時には既に決断が下されており、
ウラノスの代わりに神器が降ってきてこれまで鎮め続けてくれていたことへと事実が切り替わっていた
…消滅する定めからは逃れられなかったが…一時とは言え、安らぎを得れて何よりだ
少なくとも…ケイトや、世界を浄化する僕達(原初の魂)にとっては……
それが―――変えられぬ定めとしても――――