第88章 神聖たる導き
説明時
ケイト「隠れ癌は、癌に誘発されて癌となり、全てを手に掛けたものだ
私の前身である創世神――
その創世神の前身である創世神の親を、全てを殺し、創世神を除いた全てを消したから…その手で…
罪を裁く人ごと殺し、己すらも殺し、犯罪者として処理できなくもさせた
それが……癌と…隠れ癌の罪だ
生まれてきただけで……
罪を再び犯しただけで…
消滅しなければならない
それだけの…行動を示さなければ、裁きを与えなければならない
それ程の罪なんだ――あいつらがしたことは!」
隠れ癌「自首すればいいんですか?」
ケイト「同じだよ
罪を罪とも認めない奴が
裁かれることを間違いだと喚く奴が
どうやって繰り返さないことが出来るんだ?
どれだけ裁きを受けた所で、
そうすることで責任を取ったとして、
人に、己の行動の責任を取らせる行為をやめたとして…
そんなことをやらせない、最初からしない言動に起こせないままじゃ…
なんの意味も無いんだよ
裁くことを間違いだと、間違いを非だと認めず、やりたいようにやり続ける本質を、人を見ない中身を、肝心の在り方を変えられない限り、罪は罪で在り続ける
永遠に――」
静かに語り掛け、隠れ癌を真っ直ぐに見据え、睨視する
遠くの先(未来)まで…
その先の言動まで、
全て見据えた上で
ケイト「自分のしたことによる尻拭いを
その責任を、人に取ってもらう
その本質を変えない限り、自分で支払おうとも出来ないままだ
責任を取ってくれた人の為に、ちゃんと支払おうと行動に起こして、繰り返させないように頑張る奴が偉いんだ
それをケジメと言うんだ
覆い隠したり、人に着せたり、平気でやる本質を変えなけりゃ
いつまで経ってもそれは癌のままだ
本質や中身を変えるってのは…それ程に労力が要るんだ
自分のした行動の責任を、自分で取ろうと必死に頑張る奴を
私は悪とは思わない
それは…癌とは異なる行為だから……
全ての魂の膜を破る、悪ではないから…
人のことを考えて、見て、改めることが出来る
踏み止まることが出来る、寄り添うことが出来る
人の想いに、心に…中身に……
その時点で、癌ではないよ
(すっ)←右目の瞳から光が消え、自然と笑みが浮かぶ
(微笑)
私の守るべき存在だ――^^
それを…蔑ろにするから、悪(癌)なんだ」