第5章 遭遇と探索
にぎっ
何故かアイズが手を握ってきた。
アイズ「!(…気持ちいい//」ぱああ
ケイト「?(何で喜んでいるんだろう?;」汗
にぎにぎにぎにぎっ、ぎゅううう
何度か手を握ってきたかと思えば、最後は握り締めてきた。
アイズ「…硬さと柔らかさの融合」キラキラ
ケイト「…え?;」
フィン「確かにそうだね。
で、やってみたら全身隈なく攻撃されるのかい?」
ケイト「うん。凄まじい速度で思いもしない所から襲い掛かってくるから。
閉じ込められている時によくやってた」
『……』←どう言葉を返していいかわからず固まる人達
ケイト「えっと…たった10歳になるまでの間だから。
その後に外出を控えられたのは、育ての家族以外の街の人に遭遇したらひどい目に遭うからで。
あの日…いつも優しくしてくれた。愛してくれた。
それでも…抱き返せなかったんだ。手を当てるぐらいしか出来なくて、怖くて…それでも嬉しそうに笑ってくれて…
今度こそはって…頼まれごとを引き受けて外に出てからはしゃいで、大きくジャンプしてたんだ。スキップみたいにさ…
山に行ってから帰った逢魔が時、もう無理だって否が応でもわかった。死んだ人は蘇らない。後でロキにも聞いた。
復元でも、あの人達は…お父さんとお母さんとシルキーだけは、帰ってこなかった。使う半日前に死んだ人達までしか救えなかった。
そんな風にずっと生き生きしていたせいで殺されたんだけどさ(肩落&涙)
「生きててごめん」って…言えば、よかったのかな……」震
ごんっ!!!!
アイズ「そんなこと言ったらダメ」
フィン「流石に容認できないよ、その言葉には」
二人から拳骨を受けた。
フィン「あの後、君を受け入れてくれた家に入った。
結界が張られていたようで、リヴェリアが苦労しながら解いてくれたんだけどね…精霊のそれだとすぐわかった。
あの日、誕生日祝いをしようとしていた光景もそのままになっていた。
あの人達は、君がそう思うことなんて望んでいない。
君の幸せを心から望んでいた。君の幸せな未来を夢見ていた。
それこそ本当の子供のように……
だから、そんな言葉は思っていても吐くべきじゃない。
そうでなければ笑えなくなるだろう?」ぽんぽん
優しく頭を二度叩いた後で撫でられる中、涙が止められなかった。