第5章 遭遇と探索
その後、『迷宮50階層から18階層まで18分、18階層から1階層まで10分もかからない、前代未聞の馬車が誕生した』という情報が昼までにオラリオ中に広まっていた。
しかしそれは認識阻害をかけられていることもあり、『幻の馬車』とも呼ばれることになったのは言うまでもなかった。
そんなこんなでその昼までの間何をしていたかというと…
約束通り、12時までの鍛練だ。
修業に近いそれに参加する人達も増え、減り、入れ代わり立ち代わりに代わっていく人達に《魔操作》の理屈を教えつつ
魔力を送り込んで、大気中の魔力を感じ取る修錬もさせつつ、体内の魔力もまた感じ取れるようになった後、身体能力を強化する技術を実践。という形で叩き込んでいた。
と言っても、やはり魔導士や魔法を覚えている人でないと無理なようだった。
私も先天的にクリエイトを持っていたからこそだったしなあ。
あ、そういえば鍛練の休憩中にロキから『神の因子』(54ページ参照)について説明されたっけ。
ロキ「『神の因子』って前に言うたんは…《クリエイト》のことや。
魔法として先天的に発現したそれこそがな。
まあ…神からの信頼の証なんかもな。
こいつなら、こんな力持ってても間違ったことには使わへんやろうっていう。
そやからケイト…堂々と使い」
ケイト「え?」←ちょっと疲弊中
ロキ「お前はお前や。胸張って自分って在り方貫けばええ。
それで否定されようともうちらは知っとる。
どぉーんっと、ぶつかっていきや!^^」にや&ぽんっ
軽く肩を叩かれる中、力が奥底から湧いて出るのを感じた。
そのように扱われるのが、とっても嬉しかった。
ケイト「…うん!(微笑&頷)
ありがとう!ロキ^^」
ロキ「礼なんぞええからはよいき!昼ご飯冷めてまうでー?」
ケイト「わかった。じゃあまたね!
愛してるー!!」←手を振りながら戻る
ロキ「~~~~っ!//
あーもうっ!かわええなあ、ほんまにもうっ!//」両手目覆い悶絶
右へ左へごろんごろんともんぞり返っていた。
ロキ「計算や打算やないのが特にええ~~~っ!!////」悶←神だから本心からの行動だということがお見通し
そんなこんなで…鍛練再開!←叫ぶロキは無視
結局、昼ご飯は12時半からに延長された。